見えない舌側矯正はむし歯になりにくい?

こんにちは。
そしがや矯正歯科の齋藤です。

 

 

そしがや矯正歯科でも問い合わせの多い舌側矯正(裏側矯正、リンガル)ですが、
見えない矯正治療として日本で人気があり、
様々なメリットとデメリットに関する情報がインターネットでも出ています。
今日はそんな中から、 舌側矯正と齲蝕(むし歯)との関係についての話です。

 

舌側矯正に限らず唇側矯正(表側矯正)でも、
矯正治療中において、齲蝕にならないようにすることが大切です。
矯正治療中に齲蝕になった場合は、
いったん矯正装置を外して、 治療しなくてはならないこともあります。
そのため、矯正治療中は普段以上に歯磨きが重要で、
ブラッシング指導も行っています。
特に、舌側矯正の場合は見えづらく、歯磨きが難しいので、
齲蝕になる可能性が高くなるのでは思われがちですが、
一概にそうとも言い切れません。
というのも、歯の裏側は表側と比べ、
常に唾液に触れており、 乾燥しづらく、
唾液の自浄作用もありますので、 齲蝕リスクが低いと考えられます。

 

ちなみに、開咬(オープンバイト)や、
重度の上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口、反対咬合)で、
常に口唇を閉じづらい状態ですと、
この唾液の自浄作用があまり働かず、
口腔内の健康を考えて矯正治療の必要性は高くなります。

 

舌側矯正は口腔内の乾燥という観点から考えると、
齲蝕なりにくいといえますが、必ずしも齲蝕にならないというものではありません。
唇側矯正にしても舌側矯正にしても齲蝕治療が必要になると、
治療期間が延びてしまいますし、良いことはありません。
そのためしっかりとブラッシング指導を受けて、 日々丁寧に歯磨きを心がけていただければと思います。

歯並びと英語の発音の関係

こんにちは。 そしがや矯正歯科の齋藤です。

 

 

今回は歯並びと英語の発音について書いていこうと思います。

 

矯正治療で歯並びを治す目的は人それぞれです。
見た目の改善を求める患者さんや、
食事の不都合など日々の生活における問題を解決したいという患者さん、
あるいは肩こりや頭痛などの健康を考える患者さん、
齲蝕(むし歯)、歯周病などの予防を目的とする患者さんなど様々いらっしゃいます。

 

今回の英語の発音に関しての主訴も、
近年増えてきていて、 そしがや矯正歯科でも相談を受けることがあります。

 

歯並びが悪いということで、
日本語の発音に影響を与えるということは周知の通りだと思いますが、
英語の発音においても同様です。
特に日本語ではあまりない発音、「th」や「s」「z」「ts」「dz」などの、
上の前歯と舌を接触させて発音では、
歯並びの状態によっては難しくなります。
例えば、叢生(デコボコ、乱ぐい歯)や空隙があると、
「th」の発音をする際に必要以上に空気が抜けてしまい、
正確な発音がしづらくなってしまいます。
上顎前突(出っ歯)や下顎前突(反対咬合、受け口)の場合も同様に発音が難しくなります。

 

 

アメリカでは日本の約10倍の矯正治療経験者がいるというデータもあるくらい矯正治療が一般的ですが、
その理由の一つとして発音が挙げられます。
今は大成功しているハリウッドスターのシルヴェスター・スタローンさんは、
発音や滑舌が悪いという理由だけで、 数百回というオーディションに落ち続けた経験があるというのも有名な話です。
それだけ発音に関して意識が高いというのがうかがえます。

 

最近、海外へ留学する方や、
お仕事で海外赴任される方が矯正治療を開始するというケースが増えています。
また英会話教室なども至る所で目にするようになりましたが、
英語が身近になればなるほど、
発音を考えて矯正治療を検討される方が増えてくるように感じます。

 

海外に行くことが決まってから、
海外で矯正治療を受けることもできますが、
矯正治療は保定装置期間を入れると年単位の期間が必要になりますので、
数年後に日本に帰国されることを考えると、
日本にいるうちから前もって、 矯正治療を始められるのが良いのではないかと思います。
また、見えない裏側矯正(舌側矯正、リンガル)での治療を希望される場合は、
日本の方が患者さんの割合が多いので、
日本で治療を受けられる方が良いかもしれません。

 

 

今回は英語の発音という観点からの話でしたが、
将来的に英語と関わっていく可能性がある場合は少し検討してみても良いかと思います。