表側矯正・裏側矯正・マウスピース型矯正装置の費用の違い

こんにちは。
そしがや矯正歯科の齋藤です。

 

今日は多くの方が疑問に思う矯正治療の費用に関して少しお伝えできればと思います。

 

矯正歯科医院によって違いますが、
多くの裏側矯正(舌側、リンガル)や
マウスピース型の矯正装置(インビザラインなど)を扱っている医院では
治療方法によって治療費の違いがあり、
ほとんどの場合、
表側矯正よりも見えない矯正治療の方が治療費は高く設定されています。
その理由としては、
裏側矯正は技術的に難易度が高い、
材料自体の費用、技工という工程費用が含まれるといったことがあります。

 

裏側矯正の場合、
目視でブラケットを歯に装着することが出来ないため、
個々の患者さんの模型上にて、
正しい位置にブラケットを装着するための「ジグ」を作成する必要があり、
このステップため費用が上がってしまいます。
また、裏側矯正のカスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニートなど)では、
全てオーダーメイドでブラケット、ワイヤーそのものを作成しますので、 その分の費用がかかってきます。

 

マウスピース型の矯正装置(インビザラインなど)の場合、
患者さん個々に合わせたマウスピースを作成し、
段階的に取り換えながら歯並びの改善をしていきます。
症状によって作成するマウスピースの数が変わってきますが、
全てオーダーメイドで作るため、費用が上がります。

 

見えない矯正治療に関しては患者さんの要望が高いため、 広がってきてはいますが、
上に書いた通り費用の違いがあるため、
表側で治療するか、裏側で治療するか検討する必要も出てきます。
そしがや矯正歯科では、
上顎のみ裏側矯正で、下顎を表側にする「ハーフリンガル」を選択することも出来ます。
最も大切なことは患者さんの症状にきちんと合わせた治療を提供することですが、
費用面も含めて相談に乗っていければと思っております。

子供のころに矯正治療を受けなかった理由

こんにちは。
そしがや矯正歯科の齋藤です。

最近、成人の方で矯正治療を受けられる方が増えてきています。
祖師ヶ谷大蔵に限らず、街でもブラケットを付けている方をよく目にするようになりました。
見えない裏側矯正(舌側矯正、リンガル)や、
マウスピース型の矯正装置(インビザラインなど)を含めると
実際はもっと多くの方が矯正治療を受けられていると思います。

成人になってから矯正治療を始めた理由は様々で、
就職活動や、結婚など人生の節目や、
仕事上、接客や営業に影響があるということから、
矯正治療を受ける人もいらっしゃいます。

そういった成人になってから矯正治療を始めた方に、
いつごろからご自身の歯並びや 噛み合せを気にするようになったかを聞いてみると、
意外に、子供の頃から気にしていたという方がたくさんいらっしゃいます。

ある調査会社が行った意識調査が興味深かったのでご紹介したいと思います。

■子供の頃に矯正治療を受けなかった理由は何ですか?

矯正治療をしたいと思わなかった:43.7%
矯正治療をしたいとは思ったが親に相談しなかった:32.3%
親に相談したものの何らかの理由から治療を受けなかった:24.1%

■矯正治療を受けたいと思わなかった理由は何ですか?

ブラケットが見えるのが嫌だった:61.8%
矯正治療費が高いため:51.3%
痛み:34.2%
食事や歯磨きの負担が嫌:11.8%
受験、部活への影響:10.5%
その他:14.5%

40%以上の方が矯正治療をしたいと思わなかったと回答していますが、
その理由が現在では解決されているものが結構あります。

舌側矯正やマウスピース型の矯正装置は、
「ブラケットが見えるのが嫌だった」という理由を解決していますし、
マウスピース型の矯正装置に関しては、
「食事や歯磨きの負担が嫌」という理由も解決してくれています。
「痛み」に関しては、
昔と違い矯正ワイヤーは超弾性ワイヤーが開発されており、
セルフライゲーションという、弱い力で歯を動かす方法も広がってきています。

矯正治療を始めるタイミングは、
顎の骨格、咬み合せ、歯並びなどの状態によって人それぞれ違いますが、
以前は矯正治療を受けられなかった方でも、
今はその理由が解決されている場合は少なくないかもしれません。

重度の不正咬合では8020運動達成者なし

こんにちは。
そしがや矯正歯科の齋藤です。

 

 

前回は約半数の人が歯並びに自信を持っていないという調査結果をご紹介しました。
見た目の改善を求められている方がとても多いことに
改めて気づくことが出来ます。

 

今回はそのような見た目の改善だけでなく、
自分の歯を残すという観点からの
歯列矯正についてお伝えできればと思います。

 

 

「8020運動」という言葉があります 。
これは80歳までに20本は自分の歯を残しておこうというもので、
齲蝕(むし歯)や歯周病を予防するために広がってきたもので、
20本あれば食事においてそれほどストレスなく、楽しむことが出来るということから、
1989年から厚生労働省と歯科医師会が提唱し始めた運動です。

 

1989年当時の調査を見てみると、
8020達成者は 僅かに8.2%しかおらず、
平均残存歯数はなんと4.5本でした。
これでは確かに食事を楽しむことが出来ないばかりか、
咀嚼機能としても相当問題があります。

 

これが近年になり、
8020達成者の割合は38.3%まで上昇していると報告されています。
予防歯科が浸透してきている効果かと思われます。

 

また、東京医科歯科大学の行ったある調査では、
8020達成者の中に、
上顎前突(出っ歯)、下顎前突(受け口、反対咬合)などの著しい不正咬合、
あるいは重度の叢生の人はいなかったというものがあります。
不正咬合による、 残存歯数との関連性ははっきりわかりませんが、
何かしらの影響はあるのかもしれません。

 

前回書いたように、
歯列矯正が見た目の改善につながり、
日々自信を持って生活できるようになるという「今」のことと同時に、
自分自身の歯とどれだけ長く付き合っていけるのかという「将来」にも、
目を向けていきたいと思います。