歯科疾患実態調査|オーバージェット、オーバーバイト

こんにちは。 そしがや矯正歯科の齋藤です。

 

 

前回の叢生(デコボコ、乱ぐい歯)と空隙(すきっ歯)に引き続き、 歯科疾患実態調査結果のご紹介です。
今回の調査は、 オーバージェットとオーバーバイトに関してのものになります。

 

オーバージェット、オーバーバイトというのは、あまり耳慣れないかもしれませんが、
前歯の咬み合わせの関係を評価する指標になります。

 

まずオーバージェットとは、
上顎の前歯と下顎の前歯の前後的な関係を表しています。
正常咬合といわれる咬み合わせの場合、
上顎の前歯が下顎の前歯より少し前に出ていますが、
上顎の前歯が前に出過ぎると、 上顎前突(出っ歯)といわれます。
大きく開きがありすぎると、お口を閉じづらくなり、矯正治療の必要性が出てきます。
また逆に、オーバージェットが小さくマイナスの値になる場合、
下顎の前歯が上顎の前歯より前に出て、 反対咬合といわれます。

 

オーバーバイトとは、
前歯の咬み合わせの深さを表すもので、
上顎の前歯が下顎の前歯に深く被さり過ぎる状態を過蓋咬合(ディープバイト)と呼びます。
中には下顎の前歯が全く見えなくなるほどの過蓋咬合もあります。
また逆に、前歯が全く接触しないというケースもあります。
これは開咬(オープンバイト)と呼び、 やはり食事にも発音にも支障が出てきます。

 

 

12歳から20歳までの永久歯列の方を調査対象とした、 平成17,23年度の調査結果は、
 

 

Q1. オーバージェットの状態

 

・平成17年度:0.5㎜未満:52名、0.5~3mm:108名、4mm以上:49名

・平成23年度:0.5㎜未満:32名、0.5~3mm:106名、4mm以上:71名

 

約半数の方が、オーバージェットが小さいもしくは大きい結果を示しています。

 

 

Q2. オーバーバイトの状態

 

・平成17年度:0.5㎜未満:28名、0.5~3mm:147名、4mm以上:68名

・平成23年度:0.5㎜未満:19名、0.5~3mm:135名、4mm以上:90名

 

約40~45%の方が、オーバーバイトが小さいもしくは大きい結果を示しています。

 

 

オーバージェットにしてもオーバーバイトにしても、
歯並びというよりも、咬み合わせに関する指標になります。
見た目に関係する部分でもありますが、
無理なくお口を閉じることや、 咀嚼などの機能に関わってくる部分でもあります。
一度ご自身の咬み合わせの状態を確認してみてはいかがでしょうか。